ナオじいちゃんの本日も晴天なり

 隣りのトメさんがやって来ました。 「よう!ナオじいちゃん、いるかい」 「トメさんか、今日はどうしたね」 「どうしたもこうしたもないやね、コロナで自粛自粛、家から一歩も出ることが出来ないやね」 「パチンコにも行けない」 「ほう、それは良かった。小遣いが減らずに済んだ」 「からかわないで下さいよ」...
 孫の雄介君がやって来ました。 「ナオじいちゃん、明けましておめでとうございます」 「おめでとう、元気だったか?」 「うん、元気だよ。ナオじいちゃんも元気そうだね」 「わしは百十五歳まで生きるから、まだまだ元気じゃぞ」 「じつは僕、高校でボランティアクラブに入っているんだけど、今活動が出来ないんだ」...
 孫の勇君がやって来ました。勇君は家が天理教の教会で、一応教会長後継者になっています。  勇君は悩むとナオじいちゃんの所にやって来ます。 「ナオじいちゃん、こんにちは!」 「勇か、今日も元気がいいな」 「うん、僕は元気だけが取り柄だからね」 「でも、今日は空元気なんだ」 「どうした」...
 久しぶりに孫娘の治子さんがやって来ました。  治子さんは社会人です、某商社に勤めています。 「ナオじいちゃん、テレワークって知ってる?」 「自宅にいて仕事をする、やつだろ」 「そう、うちの会社もコロナ禍で、出勤せずに在宅勤務することになったの」 「治子は今どんな仕事をしているんだ?」 「食品関係の営業」...
 久しぶりに孫娘の直子さんがやって来ました。 「ナオじいちゃん、教えるのって難しいね!」 「どうしたんだ、直子」 「今、クラスに問題児が一人居てね、ミノル君と言うんだけと、なかなか授業に付いていけないの」 「一人だけ置いていくわけにもいかないし、かと言ってミノル君が分かるまでやると他の子は先へ進めないし」...
 隣りのトメさんがやって来ました。 「ナオじいちゃん、コロナウィルスが流行っているね」 「そうだな、世界で大流行しているな。日本でもどんどん増えていくだろうな」 「うちのかかあは俺に、外出自粛だから飲み屋に行っちゃいけないと言うんだヨ」 「こちとら、一杯やるのが唯一の楽しみだっていうのにさ」 「コロナはトメさんの楽しみまで奪ったか!」...
 今日は孫の陽太郎がやって来ました。 「ナオじいちゃん!元始まりの話って知ってる?」 「この世の元は泥の海であった、と云う話じゃな」 「そうそう、大蛇がどうの、亀がどうの、と云う話」 「うむ、これは人間を造った十人の神様の話じゃ」...
 ナオじいちゃんと隣のトメさんの話の続きです。 「教会で月次祭に九つの鳴物を演奏するのは、以前に話した人間のからだの九つの道具の理を表している」 「つまり、人間は目耳鼻口両手両足そして男女一の道具を使って、陽気ぐらしをすることが出来る。それをおつとめで表すために九つの鳴物があるのじゃよ」 「へえ、そうですか」...
 ナオじいちゃんと隣のトメさんが、将棋を指しながら話をしています。 「トメさん、人間には九つの道具があるのを知っているかな」 「九つですか?なんだろう!」 「顔に四つあるな、目と耳と鼻と口の四つだな」 「手が二つで足が二つ、合計で八つ」 「最後の一つは何ですか?」 「お前さんの好きなものだよ」...
 隣のトメさんがやって来ました。 「ナオじいちゃん、居るかい?」 「おー、トメさんか」 「なむあみだぶつ、とか、なむみょうほうれんげきょう、とか、最初の『なむ』というのはどういう意味なんですかい?」 「子供が神様や仏様を拝むときに『なむなむする』と言ったりするな」...

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