何故一日の始まりは夜なのか

「今日は時間の話をしよう」

「今は1日が万国共通で24時間だが、日本の昔は2時間を1刻として、1日は12刻だったのじゃ」

「そして、それぞれ名前が付いておった」

「子の刻、丑の刻、寅の刻・・・・」

「一日の始まりは子の刻、今で云えば深夜零時じゃ。正確に言えば深夜零時の前後2時間が子の刻」

「また、昼の零時は午の刻、それで正午というじゃろ。午前や午後も午の刻より前が午前、午の刻より後が午後と云う訳じゃ」

「これは、をもたりのみこと様のお姿、頭が十二の大蛇であることから来ている」

「神様の話では、十二の頭で1刻づつ守護している。方角も同じで十二の頭ですべての方角を守護していると云う」

「北は子、北東は丑寅、東は卯・・・・」

「年の干支もそうじゃ、今年は午年だが、12年で一回りする」

「また、1日の始まりは午前零時で深夜じゃが、何故1日の始まりは夜なのか?」

「正文遺韻と云う本に次のように書いてある」

 さてこの世というは、夜から始めたから、この世という、このひるとは言わんでと、聞せられまして、実に神様の理は違いません。今日でも、一日の日は夜が始まり、又、子を宿し込むのも夜である。夜が始まりであるからこの世というのであります。

 そこで、日様の十二の頭というは、十二支の方にとりまいて、一時変わりに守護すると聞せられます。又この理をもって、一日は十二時と定まり、一年は十二ケ月というのであると聞せられます。

「時間が12の倍数で表されるのは、その分けなのじゃよ」

「また、昔は次のような言い方もした」

「子の刻は九つ、丑の刻は八つ、寅の刻は七つ、卯の刻は明六つ、辰の刻は五つ、巳の刻は四つ、午の刻は九つ、未の刻は八つ、申の刻は七つ、酉の刻は暮六つ、戌の刻は五つ、亥の刻は四つ」

「正確な時計が無かった時代は、太陽や月を見て時刻を知ったのじゃな」

 

「そうすれば、今のわしらは有難い、正確な時計を持っているので、人との待ち合わせに困らないな」