水の守護

 前回のナオじいちゃんと隣のトメさんとの話の続きです。

「前はかしもの・かりものの話をしたが、人間の身体は神様からの借り物である、と云う事を分かりやすく言えば、人間の身体は、いや人間の身体だけではなく、この世の中の全ての物は親神様のお働きによって動いていると云う事だ」

「この親神様のお働きを、ご守護と言う」

「ご守護は十ある。その証拠に人間の手足には十本の指が付いてあると云う」

「へえ、そうなんですか」

「この十全の守護によって、人間やすべての物は成り立っているのだ」

「一番目は、人間身の内では目うるおい、世界では水の働き」

 天理教では、親神様のご守護を人間の身の内(身体の中)と世界(身体の外)と二つの働きで説明しています。

「人間の目は殆どが水で出来ている、また体の三分の二は水だそうだ」

「また、人間の神経の九十パーセントは視神経、つまり目とつながっている。だから目から入る情報が、人間の生活にとって如何に大事かが分かる」

「この目の働きは、色や形だけでなく、立体的に物を見ることが出来る。云わば3D映像の世界だ」

「わしが若い頃、テレビは白黒だったが、それがカラーに代わった時はとても感動したものだ」

「それが今はハイビジョンだ3Dだと、技術の進歩は素晴らしいな」

「でも、人間の目は昔から立体的に物を見ることが出来るし、ハイビジョンよりも精細に見ることが出来るんだ、素晴らしいとは思わないか」

「そう言われてみればそうですね」

「目うるおいの潤いとは、水の事だ。人間は体は三分の二が水だと言ったが、血液もその一つだ」

「血液は人間の身体の隅々に、酸素や栄養を運び、また二酸化炭素や老廃物を外に出す働きがある」

「世界では、水の働きと云うのは、海や川、また雨の事を言う」

「水は人間や生物が生きていく上で欠かせないものだ、人間は水を飲まないと生きていくことが出来ない」

「また、昔から物を運ぶには船で海や川を渡ったものだが、これも水の働きの一つだ」

「このように人間が生きていく上で、水の働きがとても大事だと云う事が出来る

「これが親神様の一番目のご守護だ」