親神様の十全の守護の続きです。
「親神様の十全のご守護の六番目は、人間身の内の息吹き分け、世界では風の働き」
「人間が呼吸できるのも、親神様のご守護があって出来る事じゃ」
「人間は何故呼吸をするのか、分かるかな?」
「酸素が必要だから、でしょ」
「では、何故酸素が必要なのかな?」
「それは???」
「酸素と他の物がくっつくことを酸化という。酸化はエネルギーを生み出すのじゃよ」
「つまり、酸素が身体の中で栄養分とくっついてエネルギーを作り、二酸化炭素を出す」
「呼吸は、この大事な酸素を肺から取り入れて血液に入れ、二酸化炭素を血液から取り出し、口から外に出す事だ」
「トメさん、あんたも呼吸をしているな」
「当たり前ですよ、呼吸をしなきゃ死んじゃいますから」
「それじゃ、どうやって呼吸をしているかな?」
「どうやって、と言われても」
「トメさんだけじゃない、人間は意識して呼吸をしているわけではない。自然に呼吸をしている」
「意識して呼吸をしなければならないと、眠ることが出来ないからな」
「だから、意識しなくても呼吸が出来るのは親神様のお陰なんじゃ」
「言葉を話すことが出来るのも、息吹き分けの働きによるものじゃよ」
「声は、まず肺から出した息が声帯を振動させる。その空気(息)の振動を口の中で増幅し、音となって出るのじゃ」
「言葉を話すことが出来るのは、もちろん赤ちゃんの時から息の出し方を覚え、口の中をどのようにすれば『あ』と発音できるのか、『い』と発音できるのかを覚えて、声を出す事が出来るようになるからじゃ」
「じゃが、息の出し方を微妙に調節出来るのも、声の元となる声帯の振動も、口の中の形を自在に変えることが出来るのも、親神様のお陰なんじゃよ」
「言葉の意味ももちろん大切じゃが、声の質もとても大事なのじゃよ」
「音楽ジャーナリストの山崎広子さんは、次のように言っている」
『声は履歴書以上にその人の個人情報をさらけ出す』
「この場合の声は、言葉や内容ではなく声そのものの事じゃ」
「山崎さんは、声は身体全体を使って出している、だから声を聴くとその人が背が高いか低いか、男か女か、老人か若いかなどが分かると言っている」
「また、その人の体調や精神状態も声から分かるとも言っている。」
「さらに、山崎さんは、誰でも本物の声、オーセンティック・ヴォイスを持っていると云うのじゃ」
「声は親神様からの大きな贈り物かも知れんの」
「声ってすごいんですね!」
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