卒業

 三月はお兄ちゃんの卒業式があります。

 十五歳で中学も終わりで、四月からは高校生です。

「夢子、お兄ちゃんは少年会員でなくなるから、今度は一人で行かなきゃならないよ」

 ゆめちゃんたちは、毎月のように教会や支部の少年会活動に参加していました。ゆめちゃんはいつもお兄ちゃんと一緒に行っていたので、一人で行くのは初めてです。

「どうして少年会員でなくなるの?」

「この前お父さんに聞いたんだけど、おみちでは十五歳までは親が守ってあげれるけど、十五歳を過ぎたら自分で自分の事を考えていかなければならないんだって」

「へえー、そうなんだ」

「だから、十五歳を過ぎたら、大人のお守りを戴けるんだ」

 ゆめちゃんにはお兄ちゃんが急に大人になったように感じました。

 おみちでは、十五歳までは親の心通り、十五歳を過ぎたらめいめいの心通りの御守護を下さると教えられています。

 そこで十五歳は中学校の三年生なので中学生までは少年会、中学を卒業したら青年会又は女子青年になると云われています。

「これからは部活とかで忙しくなるので毎月は行けないけど、時々は鼓笛にも顔を出すから夢子も頑張れよ」

 ゆめちゃんの地域の支部の少年会には鼓笛隊があり、「こどもおぢばがえり」や地域の催し物に参加しています。特に夏のこどもおぢばがえりをゆめちゃんは楽しみにしています。

 お兄ちゃんは夢が叶って高校の吹奏楽部に入ることが決まっています。ゆめちゃんも将来はお兄ちゃんのように高校の吹奏楽部に入ることが夢です。

「僕にとって鼓笛は音楽を教えてくれたかけがえの無いものなんだ。だから後輩たちにもそれを教えていきたいと思っているんだ」

「そうだよ、お兄ちゃんがいない鼓笛はつまらないから、出来るだけ多く来てね」

 ゆめちゃんも、お兄ちゃんも、小さい時から少年会活動や鼓笛隊の活動に参加してきました。続いてこそ道であるとお教えいただいています、どんなことも続けることによって難しいこともできるようになります。また、陽気ぐらしも、毎日々々教祖の教えを守って通って行くことによって実現出来るのです。